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HN:
sug-u(村田藤吉)
性別:
男性
職業:
医療関係でほぼ雑用
趣味:
無い
自己紹介:
ハワイ生まれ。関東と大阪で育ち、87年〜10年ほど東京で過ごし、現在関西僻地在住。
過去の経歴は謎に包まれた怪人吸血忌男爵。
アシ歴、持ち込み歴、読み切り短編、商業誌に掲載された歴多数。
まぁ誰にも相手にされない、異端なカウンターカルチャー、前衛&アングラ・エログロナンセンス暗黒耽美部門。
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いざ進めよ、いばらの道を。 漫画家「復帰」?「脂肪」?オッサンのボンクラシャンソン日記。 自分ではオルタナないし、アングラ系部門だと言ってますが、あまりこだわらないで行こうかと… 年取ってもまるくなりまへ〜ん!
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DQ9の酷評の台風の目ともいうべきところを見てきたよ。
今なら「ドラクエ9 ガングロ」で検索すれば2ちゃんで見れるけど、見てもつまんない、くだらないということをお断りしておく。


2ちゃんに転がってたDQ9の某職業の特技

あのさ、↑これってエグザイルって言われなきゃ、オレにはエグザイルだって分んねーんだけど?
エグザイルなんて、そんなキョーミの対象外の物体、見た事あるわけねーだろ!

「感性のズレなのか?」
DQ9の酷評で盛り上がってるっつーことは、ドラクエ8は面白かったと思ってる人が多いってことだよな?
あのさ、オレにしてみれば「8」って以前の記事にも書いてるけど、別に面白くなかったよ。
ちなみにFFシリーズもプレイしたものもあるけど、オレにしてみればエグザイルとかサザンとかと一緒で、オレのシュミじゃねぇ。
ここに感性のズレがあるわな。

だいたいドラクエなんて、「1」からリアルタイムでプレイしてりゃ、「5」で卒業してしまうような気がするんだが。
まぁ、あくまでオレ場合はだけど。
3周以上プレイしたのは1〜5までだ。6〜8はそんなにプレイしてない。そんなにプレイしてないということはたいして面白くなかったってことね。惰性でプレイという感じか。

スクエニになってからドラクエがつまらなくなったんじゃなくて、「6」で既につまんなかったんだけど?
なんか「6」って、FF5にシステムが似てるなぁって思った記憶がある。
全員勇者に転職出来るってやり過ぎだろ?と思ったり、「スーパースター」って職業もなんなんだかなって思ったよ。

つまり、ドラクエの世界観が崩壊だの破壊だの云うけど、「6」で既になんでもありになってたというか、
別にガングロ妖精とかエグザイルとかも、堀井雄二らしいセンスだと思うが?
今更だろ。

それと、ドラクエっつーのは最初からジュブナイルロープレだったっつーこと。
子供たちが遊んで楽しんでなんぼのもんだっての。大人が楽しめるは二の次でいいんじゃねーの?
大人から子供まで楽しめるなんて言葉は、いかがわしいのな。
宮崎アニメだってそうだろ? 大人から子供まで、両者共に同じくらい楽しめるとは思えない。宮崎作品によって、大人の方が楽しめるもの、子供の方が楽しめるものとどちらかに比重がかかってる。「未来少年コナン」なんかは子供の頃の方が夢中になって観てたもんだ。

DQ9酷評の台風の目となったのは、
DQ9開発の下の方のスタッフの愚痴が流出してしまったのが原因だったとして、
そんなのドラクエだけに限ったことじゃねぇっつーの。

オレは某アニメ会社に出入りしてたこともあれば、ゲームソフト開発会社に勤務してたこともあって、ヒット飛ばした漫画家さんのアシスタントの経験もある。
キャバのおねーちゃんに夢中になってるなんて、んなのまだまだ可愛いもんだと思えるくらい、品性を問われるようなことをやってた週刊少年なんとかの漫画家を何人か知ってる。

どこの業界も内情は同じよーなもんだっつーの。
ムカついて愚痴りたいたからって、そんなこと公の場で書くことじゃねーだろ。
オレだけじゃなくて、みんな愚痴りたくても我慢してんだよ。

ネタとして成立しないことで盛り上がってんじゃねーよ。
あくまで笑えることがネタだろ?


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amazonのレビューがやはり盛り上がっている(笑 まぁ、ビッグタイトルなんで当たり前か。

オレって酷評されたものを好むような傾向があるのかもしれん。酷評されることが喜びみたいな。悪役プロレスラー的な(笑
ローリング・ストーンズにすっげーフェイヴァリットなアルバムがある。ストーンズなんて好きでもなんでもないしどーでもいいのだが、そのアルバムは大好きだ。
「サタニック・マジェスティーズ」。ストーンズの中で最も酷評されたアルバムだ。
当然、ストーンズのファンと話は合わない。まぁ合いたくも無いけどね(笑
それ同様に別にDQシリーズファンと話が合わなくてもよい。
あと、amazonでも私の好きな映画のDVDのレビューはことくごとく酷評だったりする。


「DQ9」、私はまだ序盤をちょろりとプレイした程度だ。
ソフトと一緒にプレイヤーズガイドも購入した。最初の攻略本ならネタバレが無いのがお約束だし、「鳥山明イラスト解説」というコピーが気になったからだ。

私はまだドラクエ自体が存在してなかった昔、80年代半ば辺りからレトロパソコンでロープレに夢中になてったよーなオッサンで、DQシリーズも全タイトルをリアルタイムでプレイしてきた。
ロープレ自体、好きなジャンルなのである。

巨乳が好きな人もいれば、オレみたいに巨乳よりむしろお尻が好きだというヤツもいる。
アスカが好きな人もいれば、綾波が好きな人もいて、オレみたいにむしろ碇ユイが気になるというヤツもいる。
昔、スーファミのゲームが全盛期だった時代、よく中古ソフトを買ったものだが、
中古ゲームソフトとエロビデオを選ぶ感覚ってなんだか似ているなぁと思った記憶がある。
嗜好なんぞ人それぞれでっしゃろ。

そんな私の好みで云えば、DQが面白かったのは「5」まで。
かなり期待して発売日にに「6」を買いプレイしてみたら、かなり肩すかしをくらった。あのDQシリーズが面白くないなんて!と、衝撃を受けた。
当時むしろ「クロノトリガー」の方が面白かった記憶がある。
「7」も面白くなくてハマりもしなかったんだけど、のちに2周目プレイしてみたら、
意外と「モンスターの心」をゲットするのが妙に楽しかった。
「8」はというと、キッチリクリアしたというのにさっぱり印象に残っていない。
まぁ特に面白くなかったということだろう。

「9」はまずハードがDSという時点で、ガッカリしていたんであまり期待はしていなかった。

amazonのレビューで酷評のまとになってるのは、主人公にくっついてくるガングロのギャル妖精。
現実を持ち込んでるので、世界観をぶち壊してるように感じるなど云々。

それを云うなら、「6」から出てきた称号の「ゴッドハンド」とか特技の「せいけんづき」、「岩石おとし」の方が引いた記憶がある。若い人は何の事やら分らないかもしれんけど…
あと「バーバレラ」とかね。堀井雄二シュミ丸出し(笑
今作であれば、私はTシャツとかジーパンの方が違和感だな。

ファンタジー、異世界を舞台にしたものは、どこかに現代人と同じ感覚を持った視点を置いておくのは鉄則ではある。そうじゃないとお客さんは入っていけないからね。
全く異なった文化圏として描けばエンタメから遠ざかってしまう。
逆に歴史ものなんかになると、例えばブラピ主演の「トロイ」なんかは台詞が現代的過ぎて違和感を感じてしまうんだけど。
黒澤明の時代劇なんかは、一見リアリズムしながらも、その都度その時代というものを反映させている。

ファタジーに現実を持ち込むな!なんて無理な話だ。
だいたい、剣と魔法の世界っつーのはアメリカの文化だ。独自の神話を持たない歴史の浅い国ゆえに生み出されたものであるから、基本的になんでもありなんだと思う。

鳥山明の漫画のような世界観ならそれでいいんじゃないのかな。

そんなにムキになってamazonのレビューで、ガングロギャル、下品!と敵視しなくても。私は水商売歴もあるんで、イヤになるくらい相手してきたけど、だいたいはバカだけどわりといい子だったと思うよ。
身近なとこでは、メグマゲドンの中学1年の妹と口調が似てるし、わりと今時の女の子口調でイイと思うよ。

私は鳥山明の絵が大好きだというのもあるし、別に嫌じゃないけどなぁ。
堀井雄二みたいなじーちゃんが本気でギャルが好きなのか必死こいて子供にウケようとして考えたキャラなのか分んないけど、どっちにせよ微笑ましいと思う。

昔のDQシリーズはドット絵だから、鳥山明の絵なのはほとんどモンスターだけって感じだったけど、
今作はDSながら鳥山明の絵がまぁまぁそこそこに再現されてるんじゃないかと思う。

あと、ルイーダの酒場が「3」以来に導入され、「3」同様でパーティメンバーにはキャラが無くて寂しいという感想もあったが、
ソレってでもロープレ本来のカタチだと思う。原点回帰、コンサバティブにならなくてもいいような気もするけどね。
キャラが無いということは自分で作る楽しみがあるということで、その辺のシステムは私はわりとツボだ。
ただ、確かにアバターの種類が少ないのは残念だね。
でもまぁ全ての装備のグラフィックが用意されてるので、着せ替えが楽しい。

髪型で云えば、モヒカンはあるのにアフロが無いのは残念だったな。女の髪型で云えば、前髪パッツンとまっとうなツインテールが欲しかった。

主人公は迷わずモヒカンにした(笑 したら、「ドラゴンボール」の界王神そっくしになって爆笑した。序盤に天津飯そっくりなキャラが出て来て笑えるし。

気がかりなのは、職業の種類もっとあるのか?ということと、カジノがもしかして無いのでは?ということだな。
主人公、女でプレイすりゃ良かったかなぁ?と迷い中。

今までプレイしたDSのゲームってかなり少なくて、
「DQモンスターズジョーカー」、「世界樹の迷宮」、「ヘラクレスの栄光」、「女神異聞録デビルサバイバー」くらいか。あまつさえひとつもクリアしてないし、「DQモンスターズ」と「ヘラクレスの栄光」に至ってはほとんど手を付けてない状態。
そんな感じだけど、今のところ「DQ9」はDSのゲームの中では一番面白いんじゃないかなぁという気がするが果たして?…



この日記を書いてる現在、まだ開封してない。

ちょっと恐いが、まぁ、そんなにハマらんだろ。
PSPの「デビルサマナー」も「ペルソナ」も途中で止まってしまったし、
DSの「女神異聞録デビルサバイバー」とGBAの「タクティクスオウガ外伝」も止まってしまった。
「タクティクスオウガ外伝」地味に面白かったんだけど、途中でなんかめんどくなってしまった。
どうも小さい画面のゲームというのは肌に合わないのか? そういや、ちゃんとクリアしたのがひとつもない。
PS2のゲームならだいたいキッチリクリアしてるというのに。
あ、ひとつだけ小さい画面のゲームでクリアしたのがあったのを思い出した。
ワンダースワンの「エヴァンゲリオン シト育成」である。
なんでよりによってそんなゲームだけクリアしてんのか自分でも分らん(笑

「ドラクエ8」はいちおクリアはしたけど、ほとんど記憶にナッシング。
なので「9」も期待していなかった。DSだし。
でもルイーダの酒場が復活してちょっと「3」っぽいのが引っかかる…


最近観た映画
「スタートレック」と「劇場版グレンラガン」観に行きたかったんだけど、いつのまにか終わってしまいガックシorz

「エヴァンゲリヲン新劇場版:破」
あと自宅で、
「エヴァンゲリヲン新劇場版:序 TV編集版」
TV編終版つっても次回予告が新しくなり、エンディングロールがないんでオープングにスタッフロールが挿入されてるだけ。
もっと編集してんのかと思ったぞ。おんどりゃ〜。

「リアル鬼ごっこ」。ただ石田卓也が出てるという理由で観た。
「恋する幼虫」。二回目。
「猫目小僧」。
なんで井口昇監督、「片腕マシンガール」で作風がガラっと変ったのか謎だったんだが、「猫目小僧」観て、なんか納得。
まぁ、観る人選ぶ映画だね、井口作品は。


本日は休みだったんで、朝から短編のネームと色々あって4コマのネームやってた。
4コマはほとんど息抜き気分でかいてるけど、
短編は結構頭抱えとります…

2009.7.4(土) @なんばmontgage

〜漫画家イベント第12弾!!〜
『「紙-1」VS「紙芝居ウォーズ」』
=紙芝居イベントNo,1決定戦!!=

OPEN17:00 START17:30
前売¥1500 当日¥2000 (1ドリンク別途)

あらゆるジャンルの方に゛紙芝居″というテーマで自分を表現して頂く「紙-1グランプリ」と、
その元祖である、神戸の幻堂出版主催「創作紙芝居ウォーズ」。
両イベントから選抜された出場者による真剣勝負!!“果たして勝つのはどちらか!?”

出演
三本美治(漫画家)

堀道広 (漫画家)

青林工藝舎編集者 
本田靭(マンガーソングライター)

山井逆太郎(漫画家)

森元暢之(漫画家)&たらすな(ギター伴奏)


【ゲスト】
川崎ゆきお



三本先生だけど、なんだか分りませんな。デジカメ持って行けば良かった。
寮生活3ヶ月目くらいに差し掛かった頃、
「キミは部屋も隣でクラスも一緒なんだし、ケンジ(テラヤマの名前)と仲良くしてやってくれんか」と元小学校教員の寮長に言われた。
まぁ確かに、友だちがスポックだけじゃ不憫だわな。と思いしぶしぶテラヤマの部屋を尋ねた。
あ〜あ、アブないコンビにオレも加わり、アブないトリオと見なされてしまうとはダークな青春よのう。にしても、今更何て言って仲良くすりゃいいんだ?と考えあぐねてるうち、いつのまにかテラヤマの部屋の玄関まで無意識に入っていた。ドアが開け放されていたのだ。やべ、何て言うんだオレよ?と一瞬思ったが、直ぐ言葉が出た。かなり興奮ぎみで。
なんと、テラヤマの部屋の棚にアニメ「銀河鉄道の夜」の細野晴臣の手によるサントラ、銀色のジャケのアナログ盤が飾られていたのであった。
「このサントラめっちゃええよね!!」 
更に、テラヤマの机を見てギョーテン。夜想などのアングラな書籍がズラっと並んでて、机の上のアナ・トレント主演「カラスの飼育」のパンフも気になったが、戸川純のカセット「裏玉姫」が置かれてあった。
本能のままに「あ、裏玉姫やん! 貸して! 貸して!」と言った。
テラヤマはどもりなが言った。「じ、じ、じゃ、○○君(私の名前)がよく聴いてる、女ヴォーカルでデジタルなヤツあっただろ? そ、そ、それ貸してよ」
へ? 女ヴォーカルでデジタルなヤツ? ひょっとしてPSY'Sかな?と思い貸してみたら、やっぱりPSY'Sのことで、彼は以前から気になっていたという。
ということは、オレかなり大ボリュームで聴いてたんだな。オレの方はテラヤマの聴いてる音楽ちっとも聴こえてこなかったというのに。
うるさくても文句を言わないテラヤマって…

ホント今思えばテラヤマは「グミチョコレートパイン」の山之上君のようだったなと思う。ブルマパクったりとかは残念ながらなかったのだけれど。

テラヤマは、貴重な同士だったのである。
上京したとたん、東京グランギニョルの舞台が無くなってて、泣く私に彼は、
東京グランギニョルに関する雑誌の記事などを見せてくれたり、HEAVY METALのエンキ・ビラル特集号を買い逃したー!と思ってたら、テラヤマが持ってたり。
私は代わりに宝島やフールズメイト、ドール以外にもまだマニアックな音楽雑誌があることを教えた。テクノポップ中心の音楽雑誌テッチーであった。
テラヤマの方が色々知ってて上を行ってたけど、
そんな感じで色々情報交換してゆく中で打ち解けていった。


恥ずかしいけど当時の私と私の部屋を晒そう。
ドロップキックであけた穴もあるぞ(笑
壁に貼ってるのはフィービー・ケイツとか戸川純ですな。
就寝前なので髪をおろし、ヤンキーが履いてたようなスウェット履いてる。
アラン・ミクリの眼鏡も時代を感じますな。

更には、テラヤマはイラストが上手かった。上手いというより、やたらとセンスがイイ。18歳の少年のボキャブラリーではとても出てこないようなアングラなイラストを描いていた。

でも、テラヤマ&スポックというコンビはやはりというか何かとバカにされていた。
スポックはともかく、私はテラヤマがバカにされるということがどうにも悔しかった。サザンとかTUBEとかBOφWYとかマドンナと聴いてるようなくだらない連中だとなおさらだ。
何か手を打たなければ。
ファッション雑誌MEN'S NON-NOで悪いお手本、ヘンテコな非モテファッションとしてパンクスタイルがめちゃめちゃにこき下ろされていたこともまだ忘れてない。

テラヤマをライブに誘っても、「い、い、いや、寮の門限22時までだし、そ、そ、それにライブハウスなんて恐くて行けない。俺、ほ、ほ、ほら服装もダサイから」と言われた。
ライブハウスというところはオシャレなカッコして行かねばならないというおかしな思い込みもあったようだった。
そのようなことを聞いて当時の私は黙り込むしかなかったのだが、
今なら、バカだねライブなんてどんなカッコで行ってもいいんだよ!むしろ地味なカッコの方が目立たないし気楽でいいじゃんよって言ってやるところなのだが、
当時の私もライブハウスというところはオシャレなカッコして行かないといけないみたいなおかしな思い込みがあったのだった。お酒の種類もまだよく分ってなかったしな。分らなかったら聞けばいいだけのことなのに。

私はふと、同人誌を作って、バカにしてるヤツらにテラヤマのイラストの凄さを見せつけて見返してやろうと目論むものの、
テラヤマは対人キョーフ症と共に、見ず知らずの他人に自分の絵を見せるのが恐くて無理病でもあったので、何度話を持ちかけても断られてしまっていた。
私にさえ、自らの絵を見せるのが恥ずかしそうだった。
というかそれ以前に、私と会話を交わすのさえいつまで経っても緊張が抜けず、
私は彼から距離を置かれたままだった。
彼が本当に心を許せるのはスポックしかいなかったのだ。
そのスポックから、テラヤマは私のことをどう思ってるのか聞いたことがあった。
兎に角、取っ付き難い。ライブハウスの前でたむろってるパンクスの兄ちゃんみたいで緊張する。
確かに当時の私はモヒカンほどカゲキでないにせよ髪を軽くスパイキーにしたり、
よくガーゼシャツやらラバーソウルを愛用していた。が、そこは絶えず金欠の学生だったのでほとんどバッタもんであった。
当時インディーズ御三家といえば、有頂天、ラフィンノーズ、ウィラードで、
ウィラードの衣装を手がけていた、原宿のBL∀CKという店はそんなに高くなくてたまに買うこともあった。
当時のゴシックファッションはBL∀CKと、下北沢辺りにある海外から買い付けてくる店くらいにしかなかったと思う。
自分の好みのデザイナーズはスタジオアルタ内のDEPTにあったりしたんだけど、目ん玉飛び出そうな金額だったんで近寄らないようにしていた。
ア・ストア・ロボットももうどこにあったか忘れてしまった。

ダムドやウィラードのゴシックファッションに憧れたり、あとテクノバンドだけど、プラスチックスのファッションをマネたりもしていたなぁ。
ほとんどは手近な店で安く売ってたバッタもんでごまかすという中途半端ファッションだったのに、なんかテラヤマにはオシャレだと誤解されていた。
時代的にまだ男のピアッシングも珍しかったせいもあったのかもしれない。
あるいは乱暴な大阪弁が駄目だったのかも。

とまれ、完全に打ち解けていたワケではなかったのだった。

1年なんかホントあっという間に過ぎようとしていた。
ウザイ寮なんかとっとと出てゆくべく、引っ越しの準備に追われていた。
テラヤマの方が一足先に寮を出て行った。
彼が出て行くさい、連絡先の住所のメモを貰っていた。

そして、私も寮を出て一人暮らしに慣れてきた頃になっても、2年になってから何故かさっぱりテラヤマともスポックとも学校で会うことがなかった。どういうわけだろうと思いつつ、テラヤマに手紙を出すことにした。
連絡先のメモを改めて見たら、東京じゃない。どうも実家らしかった。早くも都落ちか?
ところが、出した手紙はどういうわけか宛先不明で戻ってきてしまった。
もはや、テラヤマがどこにいるのやら分らなくなってしまった。

寮に残って学生2年目まで過ごすつもりのアホがたった一人だけいた。
スポックである。
スポックなら、テラヤマの正しい住所を知ってるかもしれないと思い、私は久しぶりに寮へ向かった。
ところがスポックの部屋がもぬけのからだった。何事かと寮長に聞いたら、何でも友だちが一人も居なくなってノイローゼになって、何か暴れたらしく一旦精神病院に収容され、その後実家へ強制送還されたという。
なんだかどえらいすれ違いに呆然となってしまった。

そんな頃だったと思うんだけど、「今どこにいるの?」という内容の手紙が実家宛に届き、ずいぶん遅れてから転送されて受け取った。
その手紙の差出人はフールズメイトかなんかの文通欄で知り合った音楽の趣味が合う同い年の女子で、
同じタイミングで上京するので、上京したらライブハウス行ったりお芝居観たりして遊ぼうねと約束していた。
で、彼女と連絡とったら彼女は既に都落ちしていた。
彼女の場合、親のスネかじりスネ夫で気楽な私と違い、上京と同時に一人暮らし、そして就職という年齢的にハードな生活を強いられていたのだった。
ああ、寮にいる頃に手紙を受け取っていれば…
母は女の子からきた手紙だったもんで、転送するのに躊躇してたのか?
またしてもすれ違い。

彼女は「人生って、グミチョコレートパインだと思う」なーんて深いことは言わなかったが、
「若いって、目先にニンジン吊るされて走ってる馬みたいでバカよね」と言ったのがなんか印象に残った。

結局、貴重な同士テラヤマと再会することはかなわなかった。
確かに彼は社会に適応が難しいタイプではあるけれど、私のような中途半端な人間と違って本物なのだと思う。何故、本物なのに埋もれてしまう?
どうにか埋もれてゆく本物を浮上させられぬものか。
埋もれてしまうという結果が分っていれば、どうにか出来たのか?

多分、出来なかったな… 
と私は過ぎ去った時間という、どうにもならないものにケリをつけるべくつぶやいた。




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