さっきまで地上波で「アイデン&ティティ」やってたんで観てた。
もう3回くらい観てるんだけど、観終わった後は頭の中グチャグチャになるけど妙な爽快感がある。
キャスティングはかなりツボ。好きな俳優だらけ。脚本クドカンで監督は田口トモロヲ。音楽はムーンライダーズの白井良明が結構携わってる模様。
冒頭に遠藤ミチロウにパンタのインタビューまで。まずそこで泣きそうになってしまう。
マサ子さんてまだバンド活動やってるんだろうか?などと色々考えてしまう。
難を云えば、あまりに直球過ぎる。田口トモロヲらしいといえばそうなのかも。
田口トモロヲの漫画作品も直球ですさまじく熱い。
みうらじゅんの原作をわりとそのまんま実写化してるんで違和感も感じる。
でも何度も観てしまう。
ボロボロと泣いてしまうんで、映画版「グミチョコレートパイン」と同じく劇場では観れない映画だ。
そういえばまるで意図したかのように俳優陣がかなり被ってる。
映画「グミチョコ」の大人になった賢三とカワボンが「アイデン&ティティ」ではスピードウェイのメンバーだ。
主役の中島は、映画「グミチョコ」にもちょい役だが出演している。
そして、映画「グミチョコ」には田口トモロヲの歌が流れるシーンもある。
そこで、あ、そっかと気付く。田口トモロヲはばちかぶりというバンドで、
映画「グミチョコ」の監督ケラの主催するレーベルのナゴムレコード出身だったのだなと。
ひと昔前なら、名画座では直球の映画版「アイデン&ティティ」と変化球の映画版「グミチョコレートパイン」は同時上映になっていたのだと思う。
まるで、たましいのふたごのように。
三流エロ劇画ブームというのをご存知か?
その時代、田口トモロヲも描いており単行本を一冊出している。
そして、ばちかぶりを経て、塚本晋也監督「鉄男」の主演で一躍脚光を浴びることとなった。目指すは日本のデニス・ホッパーか?
三流エロ劇画時代の田口トモロヲもまったく熱い。その志の高さには頭が下がる思いだ。90年代に軽薄エロ漫画誌に描いてた私としては。
セックスにさえ無気力。コミットメントさえかったるい。というテーマで私は描いていた。あげくの果てには、オカマとラブドールしか出てこないエロ漫画も描いた。もはやエロ漫画ではなかった(笑
いったい自分は何をやっていたのか?
もう一回、一から出直しで、まともなエロ漫画を描くべきじゃあないのか?(笑
願わくは、田口トモロヲのような志の高さと熱さを受け継ぎたいものだ。
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